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秋山紀夫先生の輸入楽譜新譜紹介です


 No.98(2008年3月12日版)

オランダのデ・ハスケ出版社からCD「Classical Overture ( 古典序曲集)」が新しくリリースされました。このCDの特徴は、すべての曲が、1949年オランダ生まれのウイル・ヴァン・デル・ビークの編曲であることです。もうひとつはほとんどの曲が日本でも第2次大戦以前からよく演奏されていたお馴染みの曲ばかりで、しかし現在の若い指揮者や、メンバーは多分意外に知らない曲ではないだろうか、という点です。演奏は、3つの異なった団体が担当していますが、ばらつきはありません。たまには19世紀の古き良き時代の音楽に戻ってみるのも楽しいでしょう。収録されている曲は次の9曲;


1. Light Cavalry(「軽騎兵」序曲)
F.v.Suppe(F.v.スッペ)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/18,200円/グレード4/7:08/DHR11-012-3に収録

1866年の作品。この曲は何の解説も必要ないでしょう。

2. Le Calife De Bagdad(「バグダッドの太守」序曲)
A.Boieldieu(A.ボワエルデュー)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/18,200円/グレード4/9:03/DHR11-012-3に収録

1800年の作品。フランスの作曲家の作品で、クラリネットやオーボエのカデンツァに始まり、木管によるゆっくりした部分と、速い後半からなる2部形式の曲。

3. The Kiss(「口づけ」序曲)
B.Smetana(B.スメタナ)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/15,800円/グレード4/5:55/DHR11-012-3に収録

1875〜76年の作品。スメタナの曲としてはあまり知られていません。序奏のあとスラブ舞曲風になり、不安げな中間部のあと、3拍子となって終わります。

4. Das Pensionat(「寄宿学校」序曲)
F.v.Suppe(F.v.スッペ)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/15,800円/グレード4/8:06/DHR11-012-3に収録

1860年の作品。バスーンに刻むリズムの上にメロディーがはじまり、短調のハンガリー風な旋律に続いて最後にマーチ風な楽しいメロディーが現れて終わります。旋律がどれも魅力的でお勧めの序曲です。

5. Fra Diavolo(「フラ・ディアボロ」序曲)
D.F.E.Auber(D.F.E.オーベール)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/17,400円/グレード4/8:19/DHR11-012-3に収録

1830年の作品。フランスの作曲家の作品で、イタリアの盗賊をテーマとした歌劇の序曲で、日本でも浅草オペラの頃から親しまれた曲です。小太鼓のドラム・マーチから始まり、木管の愛らしい旋律が続き、8分の6拍子のマーチやトランペットのソロが聴かれ、そのあと賑やかなテュッティとなって終わります。

6. Donna Diana(「ドンア・ディアナ」序曲)
E.N.V.Reznicek(E.N.V.レズニチェック)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/15,800円/グレード5/5:45/DHR11-012-3に収録

1894年の作品。オーストリアの作曲家の作品。短い序奏のあと、すぐに激しく速い主部にはいり、遅い部分はありません。

7. Orpheus in the Underworld(「天国と地獄」序曲)
J.Offenbach(J.オッフェンバッハ)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/17,400円/グレード4/9:08/DHR11-012-3に収録

1858年の作品。これも解説は不要。

8. The Gipsy Baron(「ジプシー男爵」序曲)
J.Strauss Jr.(J.シュトラウス)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/17,400円/グレード4/8:09/DHR11-012-3に収録

1885年の作品。クラリネット・ソロのカデンツァ風な序奏にはじまり、変化の多い曲。最後に有名なワルツも出てきます。よく出来ている序曲でお薦めです。

9. Marinarella(「マリナ・エレーラ」序曲)
J.Fucik(J.フチーク)作曲/W.van der Beek(W.ヴァン・デル・ビーク)編曲/19,800円/グレード4/10:00/DHR11-012-3に収録

1907年の作品。チェコの作曲家で、オーストリアで軍楽隊長として活躍した人です。このCDで唯一の吹奏楽オリジナル作品です。変化の多い曲で、速いテンポで開始され、木管がポルカ風なメロディーを奏で、ゆっくりした中間部では、クラリネットのカデンツァがはいり、その後は短調の速い舞曲となって終わります。今まで楽譜が入手困難でしたが、この出版により容易となりました。

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